・婦人科
婦人科疾患全般を診療いたします。
一見、子宮や卵巣の異常だけが原因と考えられがちな婦人科疾患も、その背景には個人の性格や家庭、仕事環境などいわゆる心理社会要因が関わって症状が発現していることがよくあります。たとえば、月経不順を主訴に受診された方がうつ病だったことも経験しています。
-月経は女性の心身の状態を表す-
私はそう思っています。月経痛(月経困難症)、過多月経、月経関連片頭痛などの月経随伴症状についてもいろいろとお話しを伺いながら心身両面からの治療を考えていきます。
私の専門分野である更年期障害、更年期うつ病、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)等の心身医学的対応が必要な疾患については特に時間をかけて診療いたします。さらに、女性の健康寿命にとって重要な疾患である骨粗しょう症の予防と治療も行います。
多くの女性が不安になるのは、”更年期障害が単に身体症状の辛さだけでなく、人として生きていくうえで必要な意欲、気分の安定、社会的つながりなどに負の影響を及ぼす”からです。
更年期障害はエストロゲン低下に伴う内分泌変化と個人を取り巻く家庭や社会での環境変化、すなわち心理社会的因子などが複雑に関与して発症すると考えられています。従ってその治療は医師と患者との一対一の人間関係から生まれる信頼関係が成否を決めると思っています。
更年期障害と更年期のうつ病との境界はそれほど明確ではありません。更年期障害の向こうにはうつ病が待っている、臨床経験からそのように感じます。
月経前に、「いらいらが酷くなる、怒りが込み上がる、落ち込んで何もしたくなくなる、人と会いたくない、つい子どもに手を上げてしまい自分を責める」、でも月経が来ると全く解消してしまう。PMSの典型例です。日常生活や社会生活に支障を来す場合は、PMDDの可能性が高いと考えられます。
PMSやPMDDは学業や就業に支障を来すだけでなく、中核症状である怒りがわが子に向かい、虐待への恐怖心が子育て中の母親を苦しめている現状があり、このような患者さんが増えています。
当院でも治療の必要なPMSやPMDDの患者さんが多く受診されています。お話をよく伺うと、患者さんの背景に過去のストレス体験や現在も種々のストレスを抱えていることが浮き上がってきます。すなわちPMS、PMDDは心理社会的要因がその発症や強度に関与している”ストレス性疾患”であるとも考えられます。したがってその治療には心身医学的対応を核とする全人的医療によるアプローチが必要です。確立された薬物療法もありますので、我慢しないで早めにご相談ください。
骨粗しょう症は骨がもろくなり、骨折の危険性が増大する疾患です。女性の骨粗しょう症発症の最大要因は閉経後のエストロゲン低下・欠乏であり、引き続く加齢が発症リスクを増大させます。
骨粗しょう症による椎体骨折や大腿骨頸部骨折があると、どのような原疾患であれ、その後の死亡率が増加することが明らかになっていますので、予防や早期診断が非常に重要です。当院では骨粗しょう症について総合的な観点から診療いたします。
以下の項目に当てはまる方は、骨粗しょう症のリスクが高まりますので受診をお勧めします。
・65歳以上
・健診で要精密検査といわれた
・両親のどちらかが大腿骨骨折あるいは椎体骨折(背骨の骨折)歴がある
・45歳以下での閉経
・子宮あるいは卵巣の摘出歴がある
・生活習慣病(糖尿病、慢性腎臓病など)や関節リウマチを治療中
・痩せている
上記に当てはまらないが、閉経後で骨粗しょう症が心配な方もご相談ください。
道灌山女性のこころとからだのクリニック
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